「乳がんの治療費」前回までの記事はこちら
前回のお話
乳腺クリニックから手術入院する病院に紹介され、検査を受けて手術・入院・退院、病理検査結果までかかった費用について書きました。
今回は病理検査結果の時にウケると決めたBRCA1/2遺伝子検査と費用を書きます。
BRCA検査の費用と内容
BRCA検査とは?
クリニックの医師が私に話してくれたのは、アンジェリーナ・ジョリーさんのお話でした。
養子を含む6人の子どもを育て、女優としてだけでなく、生き方、ライフスタイルも注目を集めるアンジェリーナ・ジョリー。2013年5月14日付の『ニューヨーク・タイムズ』紙に「マイ・メディカル・チョイス」という書名記事を掲載し、乳がん予防のため、両乳房切除・再建手術を受けていたことを公表し、日本でも大きな話題となった。
記事によれば、アンジェリーナさんの母親が、2007年に56歳の若さで乳がんにより命を落としていることを受けて、アンジェリーナさんが遺伝子の検査を行った結果、乳がんの発症率が非常に高い「BRCA1」という遺伝子の変異が見られたという。
通常「BRCA1」の遺伝子に変異が見られる場合の乳がん発症率は平均65%とされているが、医師によれば、アンジェリーナさんの乳がんの発症リスクは87%、卵巣がんが50%と診断されたという。この事実を知り、彼女が決心したのは予防のための両乳房切除手術だった。
友人も乳がんになり、お母様も乳がんだったのでこの検査を勧められ、子供の為に受けたそうです。
私の母は乳がんで亡くなりましたが、私は子供がいないし、受けなくても良いかなと思っていたんです。
それに、医師から手術の後でもいつでもできるから大丈夫と言っていただき、ゆっくり考えることにしました。というのは保険は効くけど検査のお値段がお高いからです。
BRCA検査が保険適用に
2020年4月に以下の条件を満たす乳がん、卵巣がんに対してBRCA1/2遺伝子検査は遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)診断目的に保険適応になりました。
以下に当てはまる患者
- 45歳以下の乳がん
- 60歳以下のトリプルネガティブ乳がん
- 2個以上の原発性乳がん(同時性、異時性は問わない)
- 第三度近親者内に乳がんまたは卵巣がんの家族歴を有する乳がん
- 男性乳がん
- 卵巣がん、卵管がん、腹膜がん
検査費用
3割負担で60,600円、1割負担で20,200円。
検査時には別途診察料、採血料、カウンセリング料が必要です。
私の場合
手術の後の病理検査結果を聞いた時に検査をお願いしました。採血は1本のみ。
私が該当する費用は3割負担の60,600円ですが、放射線治療の為のCT検査と一緒に外来で行い、限度額認定証区分オを使い、CT検査の費用と合わせて35,400円の支払いで済みました。
私の場合は、この検査は外来でしかできないと言われたので、入院時に行うには注意が必要かもしれません。
私の検査結果は陰性でした。